「芒種(ぼうしゅ)」の候 2021/06/05
季節相応に降ったり照ったりの繰り返しで、季節は巡り早くも「水無月」です。2021年は梅雨入りが例年に無く早く、5月中旬にいち早く梅雨入りしてしまいました。梅雨というのは、北の冷たい空気でできた高気圧と、南の高温多湿な高気圧の境目にできる停滞前線が日本列島に停滞している状態のことを指します。この停滞前線は、梅雨前線とも呼ばれます。毎年ゴールデンウィークが明けると、早くも沖縄・奄美地方に前線が停滞して梅雨入りします。その後、その停滞前線が北上して、例年ではだいたい5月下旬~6月中旬頃に九州・四国・本州が梅雨入りします。
しかし、停滞前線は毎日少しずつ北上していくわけではなく、日によって北に行ったり南に行ったりと位置が変動します。前線の北と南にある高気圧の勢力が日によって違うからです。それで、たまたま停滞前線が北上したときに、梅雨のような天気になるというわけですね。
2021年は6月5日が芒種です。年によって違い、毎年6月6日頃にやってきて6月20日までの15日間を意味します。芒種(ぼうしゅ)とは二十四節気という日本では古くから用いられてきた暦の中の一つです。
芒種は、「芒(のぎ)を持つ植物の種を蒔く頃」といった意味で、芒は、稲などの穂の先の棘のようなものを付ける植物であります。稲をはじめとする穀物の種を、蒔いたり植えたりする時期という意味になります。
梅雨の最中の当地区ですが、公民館前に植えられた「紫陽花」の花も、日毎にその色合いが変わって、梅雨雨にその彩が鮮やかに映えて地域の風景に溶け込んでいます。
ともあれ、いよいよ本格的な雨の季節です。今年の梅雨はいつまで続くことやら。大雨による災害が発生しないだろうかと気をもむ日々がしばらく続きそうですね。